買掛金（仕入れ代金）を支払えない場合の対処法

2020年12月1日

仕入れ先から商品を仕入れた代金（買掛金）を支払えない場合、まず考えるべきことは『支払えない支払先の数を少なくする』という事です。

ですので、まずは取引額の小さな取引先を優先して決済を済ませて行きます。

そうすることにより、交渉相手を減らすことが可能になります。

もしも１０社に対して支払えない場合、１０社に対して交渉をして行かねばなりませんが、取引額の小さな取引先との決済を済ませて行くと、交渉すべき取引先が２～３社に絞られるはずです。

そうなれば、７～８社分の交渉時間を浮かせることができます。

もしも、全ての取引先に出向いて交渉をするとなれば、時間と体力を要します。また気力も消費するので思っている以上に疲労が蓄積します。

ですが、小口の取引先を先に決済していけばこうした労力を回避することができます。

そして、残った大口取引先に対しては、分割返済のお願いをすることです。

取引先（債権者）の立場からしてみれば、売掛金の焦げ付きが出ることは最も避けたい事態です。ですので、分割返済を持ち掛ければそれに応じてくれる可能性は高いです。

売掛金が焦げ付くくらいなら、分割だろうと何だろうと回収できるのならばそちらを選びます。

もちろん、このことを見越して交渉をすると反感を買いますから、誠心誠意を尽くして粘り強く交渉をすれば分割返済に応じてくれるはずです。

話は変わるのですが、世界的に有名な航空貨物輸送会社であるフェデックスをご存知でしょうか。

収益は６９６．９億ドルで物流業界屈指の企業です。

そのフェデックス社の創業者であるフレデリック・スミスは、運転資金が残り５０００ドルという窮地に立たされた時にカジノに行ってブラックジャックで運転資金を増やしたと自身が語っています。

もしも、買掛金を一気にまとめて支払いたいと思っているのでしたら、フレデリック・スミスのようにカジノで勝負に出るというのも一つの手だと思います。